ジャンカーもどきの私文

ジャンク修理したり自作したり

Technics SE-A5000

今回はSE-A5000がテーマです。
1月の末頃、ひょんなことから手に入れることになりました。

https://twitter.com/sy1_vt/status/1424928763784024066?t=cu9LaJlI4jH4iB3Lmk6G2w&s=19

なんとジャズ喫茶のマスターからタダで貰えてしまった個体です。嬉しかった反面、こんな高級機を修理できるのかという不安がよぎります。

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ジャズ喫茶出身のジャンクとあってお世辞にも状態はよくありません。電源ケーブルは切断され、触っただけで手がヤニで汚れるような有様。タバコ臭も非喫煙者には堪えるものがあります。

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しかも34kgという重量がこれまた扱いを難しくしております。引取りに行った際も、ご存知の方はわかると思いますが、店舗が地下にあるため1人では無理、マスターにお手伝い頂いてようやく車に載せることができました。

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さて、マスターの話によると電源は入るようです。プロテクトが解除しないようですが、この状態でいきなり通電させるのは正気ではありません。高級機ということもあって、修理はより慎重にならざるを得ません。

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早速ですが、危ない箇所を発見。保護回路とメーター駆動回路に繋がっているヒューズが飛んでいました。電源が来ていないのですから、プロテクト解除できないというお話にも納得です。問題はなぜ飛んだかになります。この問題を取り除かない限りは通電させる気にもなりませんね。

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底板を外してまず目につくのが基板の焦げ。リレー周りの抵抗やヒートシンクの付いた整流ダイオードの下が焦げています。メーターの電球も全部切れていて、何かが砕け散ったような白い粉が…重症の予感がします。それにしてもヤニ臭い…

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整流ダイオードを取り出します。ヒートシンクと本体はネジ止めされていて本来取れるのですが、ビクともしません。完全に融着していました。テスターをどこに当てても導通なし。落雷か何かで壊れた?のではないでしょうか。こちらは千石電商に代品があったので手配。

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リレーは金接点の高品位なものが使われていますが、元がタバコ環境であることを考慮して、推奨代替品のAJW5512に交換します。AJW5512は銀接点です。

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酷い焦げです…不思議なことに抵抗自体は大丈夫そうです。一応W数の大きいものに交換。セメント抵抗も問題ありませんでしたが、ヤニに汚れて美観的によろしくないので併せて交換です。

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続いてメインアンプの基板を見ていきます。ものすごい物量です。中身はほとんどヒートシンクとトランスで占められています。物量投資がすごい分、回路自体はシンプルでメンテしやすそうだなと感じました。

まだ続きます。更新をお待ちください…