SONY TA-F333ESXⅡ
SONY TA-F333ESXⅡ
オーバーホールの記録
以前私がメインで使っていたプリメインアンプです。使用期間はちょうど1年程だったでしょうか。購入時から割と綺麗な個体で動作品だったのですが、経年したアンプですのでそう一筋縄にはいきません。
天板の網目から薄々気づいていたのですが、さすがというか…まあ30年以上経った家電なんてこんなもんでしょう。ポジティブに考えれば、このホコリの量はいじられ個体じゃないといういい証拠。すぐに掃除しました😅
しばらく普通に使っていたのですが、ある日、焦げ臭いにおいに気づいて慌てて電源を落とし、分解してみると抵抗がこんな感じに…😱 どうやらスピーカーをオフにするとここに負荷がかかるらしく…いつかはオーバーホールしないといけないと思ってはいたのですが、これを見てオーバーホールを決心。
順調に分解していきますが、難易度は簡単ではないものの難しいとも言えない。ネックはかなり重いこと。動かす度に腰にきます。さて、この頃の222,333,555の連番アンプシリーズに共通する弱点はセレクター類のアルプス製スライドスイッチです。
例え音が出ていてもこのようにメンテナンスされていないスイッチは例外なく経年劣化で真っ黒になっています。これが原因で音が出なかったり、途切れたりします。このシリーズはかなり人気がありますが、ノーメンテの個体をそのまま使うなんて正気の沙汰ではありません😅 言っておきますが接点復活剤を隙間から噴くくらいじゃ綺麗になりませんよ。
分解清掃でここまでキレイになります。無水エタノールで洗浄。パーツクリーナーも併用しましたが、樹脂への影響が少ないものをチョイス。ちなみにこのスライドスイッチは555ESRでは銀接点になっていまして、333と555ではしっかり差があります。ボリューム類もほぼ全て分解洗浄しました。これでかなり音質向上が期待できます。
今回は徹底的にオーバーホールをしていきます。シャーシは水洗いします。電解コンデンサーも平滑以外は全て交換しました。しかしながら、オリジナルで使用されている電解コンデンサーはニッケミやニチコンが中心ですから経年劣化は少ないと思われます。アッ松下製は問答無用で交換しましょう(笑)
このアンプに限った話ではありませんが、ソニーの機器は全体的にハンダが薄かったり、たまに雑だったりとハンダに問題を抱えている気がします。この写真のパワトラ部なんてひどいもんです。こんな芋ハンダで30年もつものなんですね。もちろん全部修正。しかもフラックスが汚いし。
電解コンデンサー交換後、組み立てます。もちろんリレーも新品に交換済み。若干ですがインレットになってるのが見えると思います。インレットに改造することでオーディオ用電源ケーブルが使用可能に👍
アンプを分解整備したのは初めてだったので途中トラブルや小さな失敗をしていますが、DC漏れもなし!無事完成です!他にもメンテ箇所はありますがブログでは書ききれません😓ここまでやって初めてオーバーホールと言えるのではないでしょうか。完成まで2ヶ月半かかっています。こいつには悪いですが二度とやりたくない。
突然の来客、KENWOOD DP-2000と
このアンプ、重量のほとんどが電源トランスにあるような気がします。トランスだけ手に持ってみたのですが、10kgあると言われても信じるかもしれない…かなり重いです。ここまで苦労したのですが、現在はジャンク部屋で眠っています。サブシステムを組む場所も無いため死蔵中。
つづく…