ジャンカーもどきの私文

ジャンク修理したり自作したり

Pioneer S-X730

Pioneer S-X730

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私にとって初めて手に入れた本格的なスピーカーでした。オーディオを始めたてでどんなスピーカーを買おうか悩んでいた時、このスピーカーを親戚からタダで貰ったのです。つい最近まで、オーディオを初めてから約4年半、こいつだけは最古参でメインシステムに残り続けました。

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さて、S-X730というスピーカーは一体なんぞやと思われるでしょうが、フロントにあるエンブレムの通り、パイオニアのプライベートシリーズ、その中でもPRIVATE PROというハイコンポに付属していたスピーカーになります。
過去にパイオニアに問い合せた際に判明したスペックは以下の通りです。

インピーダンス:6Ω
再生周波数帯域:40Hz~40,000Hz
出力音圧レベル:91dB/W(1W)
最大入力(EIAJ):160W
クロスオーバー周波数:800Hz、4KHz

スペックは今見ても申し分ないでしょう。流行りのハイレゾにもバッチし対応してます👍PROがつくとなると恐らくですがプライベートの上位機種群ということになりますかね。コンポのスピーカーだからといって侮ることなかれ。20cmウーファーがついた立派な3wayスピーカーです。板厚はなんと約25mm😳 コンポ付属のスピーカーということを考えると現代では考えられないほど贅沢です。

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といっても最初から不具合が無かったわけではなく、程なくしてツイーターから音が出ないことに気づきました。ユニットを取り外した時の、ヴィンテージオーディオ独特の古い木材のにおいを今でも覚えています。

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いろいろ調べたり、フォロワーさんから助言を頂くうちにどうやらこのホシデン製のリレーが怪しいという結論に。結果は黒で、代替は手に入らずバイパスすることに。オーディオ始めたてで道具も少なく、なんとネットワークを画鋲で固定してその後何年もそのまま使い続けることになります(苦笑)

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後年、音質に満足していなかったのでスピーカーの音質アップするならコンデンサー交換だ!と思い至りこのネットワークはご覧の通り大改造を受けることに。Parc audioのフィルムコンデンサーにSirtoneの内部配線、バナナプラグ対応化、吸音材の配置換えなど、このスピーカーで限界まで行ってやるという気概が伺えます。普通なら買い換えろよとなるところでしょうけど(笑)

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ツイーターのグリルが外されています。

かくして頑固な私のせいでこのS-X730はだいぶ長い間、私のオーディオを彩ってくれました。このスピーカーをタダで手に入れて無ければ、オーディオを始めることも無かったでしょう。とても愛着のあるスピーカーだったのですが、やはり限界を感じて現在は自作バックロードホーンにおさめたFE103-solがメインを張っています。

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S-X730のオリジナルのスピーカーネットワーク

今は倉庫兼ジャンク部屋で眠っています。といっても手放したりするつもりは全くなく。いつかまた日の目を見る時がくるでしょう。


つづく